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労務安全について


安全指導に欠かせないこと

①仕事を教えることは、安全も一緒に教えることだといわれます。指導する立場の人はそのことを良く理解しているでしょう。しかし仕事は教えて覚えてもらっても、安全を同じように覚えてもらうことは、かなり難しいことだと思います。それは人間であるが故の個々の特性やら、性格、感情といったものがどうしても教わる側にあって、自分なりの勝手な判断での行動をとりがちだからです。昔、こんな話を聞きました。「安全を教えるのは、賽の河原の石積みに似ている。積んだ端から崩れてしまう」と。根気が求められるものですね。でも諦めないでください。一度言って駄目なら二度言ってください。二度言って駄目なら三度言ってください。指導するあなたが諦めたら、災害を認めてしまうことになるのです。心の中で「ああ言いたい、こう伝えたい」と思いながらも、どうも上手く話せないから。「話したい」その十分の一すらも伝わらないのではと危惧している人は意外と多いのです。キレイな言葉や正しい日本語で話す必要はありません。あなたの言葉で話すことが一番効果があるのです。相手の命を守ってゆくために欠かせないのは

あなたの熱意が相手の毛穴に沁み込んでゆくための、相手と正面から向き合う安全指導です。そこに借り物の言葉はいりません。

②誰もが一人前になる過程でいくつも失敗を重ねてきたことだろうと思います。そのなかには「みっともない失敗」もあることでしょう。出来ることなら、その失敗を忘れてしまいたいかもしれません。 指導する人にお願いしたいのは
成功したことより失敗したことを教える
勇気を持ってください。教わる人は、まさかあなたがそんな失敗をしたことがあるとは知らないでしょう。そして、その失敗がどんな結果を招いたか知りたいでしょう。この「知りたい」という興味を持たせることが指導する上に欠かせないのです。また、自分をやかましく指導する人にも、こんな失敗があったのだと知ることで、指導する立場とされる立場の距離はぐっと近づいてきます。そのことは、これから指導を続けるとても良い関係を築いてくれると思います。

指導者はみずから自分をさらけだすことが求められています。

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