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労務安全について
安全の文化「2回目」
低危険度レベルでの災害
災害は非常に危険と思われる作業よりもっと低い危険度の作業で発生していることが多いようです。このことは会社や作業責任者そして作業に従事している人が、危険というものが何を根拠とするかを知らないからでしょう。危険は仕事の困難さとは必ずしも一致しないものです。むしろ作業にあたってある程度の緊張を保てないこと自体が危険と思われます。作業に慣れるにしたがってさほど危険と思われない作業に私たちはつい気を緩めがちです。高所とは言えない場所からの墜落災害、準備段階での災害、移動中の災害、どれも危険度レベルは低い割合にしては災害は多発しています。危なくは無いと感じたら心を引き締めることが肝心です。
短時間作業での災害
すぐに終わる。そんな作業での災害を見たり経験したことはないでしょうか? このことは作業に当たっての安全の心の準備を必要としないからこそ起きているのです。災害は作業時間の長短で必ず発生するわけではありません。そのことは理屈で判っていても、ついつい短時間作業では安全をおろそかにしがちです。作業には危険は付き物だと肝に銘じて短時間であろうとも、しっかりとした手順や安全を心がけてください。
危険箇所を承知で災害に遭う
魚や動物、つまり人間以外の動物は危険と思われる状態のなかには決して入っては行きません。昔読んだ「哲学前夜」という本では、このように書かれていました。いわく「魚は危険と思われる場所には行かない。人はそこが危険と承知をしてなお危険な場所に行く。何故そんなことになるのか?」危険であるとの認識があれば有ったでその危険を自分だけは回避出来ると思い込んでしまうことがあります。安全の分野では、それを「除外の理」と言って諌めています。危険箇所と単に感じていても、どんな危険がどんな時に、どんな形で出現し、その場合どのように対処するかを決めている人は少ないのです。バクゼンとした理解で危険箇所に入っていくことは止めましょう。
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